COLUMN不動産売却コラム

家を売るか貸すかで悩む!メリットやデメリット、判断ポイントも紹介

2023.01.30

こんにちは!不動産売買をサポートする八城地建の酒井です。

 

親から家を相続したものの住まない場合や、転勤でマイホームを手放す場合、その家は空き家となってしまいます。

 

このような際には、家を売って手放したほうが良いのか、家を貸して賃貸収入を得るほうが良いのか、悩む方は多いでしょう。

 

そこで今回は、家を「売る」場合と「貸す」場合の、メリット・デメリットについてのお話です。

 

家を売るか貸すかで悩んだときの判断のポイントもあわせて解説します。

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家を「売る」場合のメリット・デメリットは?

まずは、家を「売る」場合のメリットとデメリットについてみていきましょう。

 

家を「売る」メリット

家を売る場合のメリットは次の通りです。

 

メリット①一括で大きな現金収入が得られる

家を売ると、一括で大きな収入を得ることができます。

それを現在住んでいる家の住宅ローンの返済にあてたり、新たな住宅購入にあてたりと、さまざまなことに活用できるでしょう。

 

なお、一般的には築年数が浅い家であればあるほど、高値で売却が可能ですよ。

 

メリット②管理の手間・コストがかからない

家の持ち主には空き家を放置せずに適切に管理しなければいけない「管理責任」という義務があります。

 

そのため、経年劣化などで修繕が必要な場合は、定期的に修理を依頼するなど、管理の手間がかかります。

 

もし賃貸として貸し出すのであれば管理責任は貸主にありますが、売却してしまえばこの義務はなくなり、管理の手間やコストは一切かからなくなりますよ。

 

家を「売る」デメリット

家を売る場合のデメリットは次の通りです。

 

デメリット①ローン返済中の場合は抵当権を抹消しなくてはいけない

住宅ローン返済中の家を売ることは可能です。

しかし、住宅ローンが残っている家を売却する場合は残債を清算しなくてはいけません。

 

借入している銀行の抵当権(担保)の抹消手続きを行って、はじめて家を売却・引き渡しできるのです。

 

売却資金がローン返済にあてられない場合、手持ちの資金を投入する必要が出てきます。

 

住宅ローン返済中の家の売却について、詳しくは「住宅ローンを返済中の家を売る方法を詳しく!完済の方法やオーバーローンの場合とは」でご紹介していますので、あわせてご覧ください。

 

デメリット②家を手放すことになる

家を売るということは、当然家は手元からなくなり、他人に行き渡ります。

 

もし売却をした家が子ども時代に過ごした思い入れのある実家だとすれば、売った後に後悔をする可能性もあるかもしれません。

 

 

家を「貸す」場合のメリット・デメリットは?

次に、家を「貸す」場合のメリットとデメリットについてみていきましょう。

 

家を「貸す」メリット

家を貸す場合のメリットは次の通りです。
 

メリット①家賃収入が得られる

家を貸すと、入居者から毎月決まった額の家賃が入ります。

 

不動産投資という観点で不労所得を得たい方にとっては大きなメリットといえるでしょう。

 

家賃は家の設備や立地などによって異なりますが、一般的にはアパートなどにくらべて高い家賃を設定できます。

 

なお、自分がオーナーとして物件を貸し出す場合は、自分で管理や維持を行うことになるため、家賃から諸経費が差し引かれることなく、手元に残りますよ。

 

メリット②家の所有権を持ち続けられる

たとえば転勤で一時的に家を手放す場合は、賃貸として貸し出せば家の所有権は自分のもとに残るため、将来的に家を手元に戻すことも可能です。

 

ただし、家を戻すことができるのは賃貸契約が満了して家を明け渡してもらったあとになります。

 

いつかまた家を自分のもとに戻したい場合は、その日にちが決まっているのであれば、賃貸期間を設ける「定期借家契約」を結んで貸し出しましょう。

 

とくに期限を決めずに貸し出しても良いのであれば、賃貸期間を設けない「普通借家契約」を結ぶという方法もあります。

 

家を「貸す」デメリット

家を貸す場合のデメリットは次の通りです。

 

デメリット①維持管理コストがかかる

家を貸す場合、貸す前にも貸した後にも維持管理コストがかかります。

 

まず家を貸す前は、借り手を見つけるために、必要があればリフォームやクリーニングを行うなど、設備を修繕する必要があるでしょう。

 

不動産会社に借主の募集を依頼する場合は、不動産会社へ支払う手数料も発生します。

 

また、貸した後は物件の経年劣化箇所を修繕するなど、家を維持するためのコストが発生します。

さらに、入居者からなにか苦情があれば、その都度対応する必要もあり、手間に感じることもあるかもしれません。

 

なお、家を貸し出す場合は所有権が自分に残るため、毎年固定資産税を支払う必要があることも覚えておきましょう。

 

デメリット②家が劣化する可能性がある

入居者によっては、どのような住まい方をするのかが事前には把握できません。

とてもきれいに使ってくれた入居者もいれば、使い方が悪く、内装や水周り設備などの傷や汚れ方がひどいという場合もあります。

 

賃貸で他人に貸すという場合には、このようなリスクも考えておかなければなりません。

 

デメリット③空き家になることもある

常に入居者がいれば問題ありませんが、入居者がいない場合、家賃収入はありません。

 

しかし、空き家の状態でも次の入居者を探したり家の劣化を防ぐために修繕したりと、家賃収入は得られないのにさまざまな維持費用が発生するため、コストがかさみます。

 

デメリット④途中で売りたくても賃貸借契約は簡単には解除できない

当初は売る気もなく賃貸で貸し出した場合でも、年月が経つにつれ状況の変化から、入居者に退去してもらい、家を売りたいというご相談も時々あります。

 

しかし、賃貸借契約は貸主の都合により簡単に解除することはできません。

 

高額な立退料が発生するリスクや、入居者との関係性に紛争が生じ当事者間で揉め事に発展してしまうケースもあります。

 

賃貸に貸し出す場合には、将来的に売る可能性についてもしっかりと検討しておくことをおすすめします。

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家は売るか貸すかどちらがお得?シミュレーションも確認!

家を売るのと貸すのとでは、どちらがお得なのか気になるところですよね。

 

実際に、下記の物件を例にシミュレーションしてみましょう。

 

種別:一戸建て

所在地:札幌市南区

購入時の価格:2,500万円

売却価格:1,500万円

築年数:29年

間取り:4LDK

土地面積:211㎡

建物面積:112㎡

 

家を「売る」場合

家を売る場合、売却価格の1,500万円を手にすることができます。

しかし、そこから下記の2点を支払う必要があります。

 

不動産会社に支払う仲介手数料

不動産会社を通して1,500万円で売却した場合、不動産会社に仲介手数料を支払う必要があります。

 

仲介手数料の上限額を請求された場合、計算式は速算式で「(売却価格×3%+6万円)+消費税(10%)」を使用します。(不動産会社から仲介手数料の上限額を請求された場合)

そのため、今回の物件では下記の仲介手数料が発生します。

 

(1,500万円×3%+6万円)+10%=56万1,000円

 

売却益にかかる税金

不動産を売却した際に、売って得した利益は売却益と呼ばれ、売却益には譲渡所得税が課税されます。

 

今回は、2,500万円で購入して1,500万円で売却しているため、利益は発生しておらず、譲渡所得税はかかりません

 

これらのことから、売却金額1,500万円から仲介手数料56万1,000円を差し引いた、1,443万9,000円が手取り額となります。

 

家を「貸す」場合

家賃相場10万5,000円、管理費・修繕費3,000円(不動産ポータルサイトにて似た条件の物件を比較・算出)で、実際の利益や支出を計算していきましょう。

 

<収入>

家賃:10万5,000円(年間126万円)

 

<支出>

管理費・修繕費:3,000円(年間3万6,000円)

固定資産税・都市計画税:年間13万円

火災・地震保険:10万円

管理委託費:年間6万3,000円

 

家賃収入から、管理費・修繕費、固定資産税・都市計画税、火災・地震保険、管理委託費を差し引くと、年間の手取り額は93万1,000円

 

さらに、家賃収入は所得になるため、ここに所得税の支払いが発生します。

ただし、年間の収入が家賃収入93万1,000円以外ないのであれば、確定申告で青色申告を行えば所得税は発生しません。

 

このほかにも、さまざまな諸経費が発生しますので、あくまでイメージとしてとらえてください。

 

なお、一般的に家賃は築年数に応じて下がっていきますので、半永久的にこの家賃収入を得られるわけではない点は理解しておくことが大切ですよ。

 

 

どちらがおすすめ?家を売るか貸すかで悩んだときの判断ポイント

家を売るか貸すかで悩んだときは、次のようなポイントを判断材料の一つにすると良いでしょう。

 

・アクセスが不便な立地の

最寄駅や商業施設などから遠い場所に家がある場合は、賃貸として借り手を見つけるのが難しいため、「売る」方が適しています。

 

・築年数が古い

古い家は老朽化や経年劣化があると修理費用など維持費がかさみ続けるため、「売る」方がコスト削減につながります。

 

・ローンを完済している家

ローンを完済していると抵当権が抹消されるため自由に貸し出すことができます。

毎月の住宅ローン返済が無いため、管理費を除いた賃料全てが手取額となりますので、「貸す」という選択肢を検討してみるのも良いでしょう。

 

・周辺の環境が良い家

駅が近かったり、スーパーや学校が近かったりと周辺環境が良い家は、賃貸としての需要も高まるので、「貸す」場合も借り手が見つかりやすいです。

 

 

家を売るか貸すか悩んだらメリット・デメリットを確認しよう

親から譲り受けた家や、転勤で住まなくなった家がある場合、売るのか貸すのか悩んだら、双方のメリットとデメリットを確認して判断することが大切です。

 

家を「売る」際は「一括で大きな現金収入が得られる」「管理の手間・コストがかからない」というメリットがある反面、「ローン返済中の場合は抵当権を抹消しなくてはいけない」「家を手放すことになる」といったデメリットがあります。

 

また、家を「貸す」メリットは「家賃収入が得られる」「家の所有権を持ち続けられる」という点がありますが、デメリットとして「維持管理コストがかかる」「家が劣化する可能性がある」「借り手が見つからないリスクがある」という点があります。

 

これらのメリットとデメリットを確認したうえで、家を売るか貸すか検討してみてくださいね。

 

それでも売るか貸すか悩んだら、不動産会社などプロに相談してみるのも一つの手です。

 

札幌市南区・北広島・恵庭で不動産の売却・購入を検討しているという方は、八城地建にぜひ一度お問い合わせください!

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